歌ってみたのMIXにおけるAIパワーが凄まじい話
kurokojiです。
最近ちょいちょいYouTubeおよびTwitterに歌ってみたを投稿しているのですが,これらすべて自分でMIXを行っています。 昔からMIX自体やっているのですが,学生時代は金欠だったのでほとんど無料で手に入るプラグインを用いてMIXを行っていました。
ですが,社会人になり自由に使えるお金が増えたおかげで素晴らしく有料で優良なプラグインを使えるようになり,歌ってみた音源のクォリティがかなり上がりました。 中でも,昔では考えれなかったAIを最大限に活用したiZotope社の「Nectar 3」「Ozone 9」にはかなり驚いています。
Nectar 3
こいつはボーカルのMIXにおいて重要である,
- EQ(特定の周波数帯域を強調したり弱めたりする)
- コンプレッサー(決められた音量を超えた音を圧縮,音量調整)
- ディエッサー(歯擦音を抑える)
- ピッチ補正(音程調整)
をなんと2回ほどボタンを押すだけで自動でやってくれる恐ろしい子です。
もちろん,自動でやった後も手動で調整できますがほとんどやる必要ないです。 ウーンウーンと唸りながらEQコンプいじってたのは何だったんだ。 しかも,今までどのエンジニアも言っていた低周波域カットとかNectarはしないんだよな。Nectar様が言うんだから正しいんだろう。人間は信用できない。
またこいつに付属する「Relay」というやつをインスト音源に差すと,ボーカルと被っている周波数帯域を検出していい感じに調整してくれます。神。
Ozone 9
https://www.izotope.jp/jp/products/ozone-9/www.izotope.jp
こいつはボタンポチーで自動でマスタリング(全体の音量調整,音圧調整だと思えば良い)をする凄まじいやつです。 これもかなりテクニックが必要なものでしたが,Ozone 9はかなり良い感じにやってくれます。
特に気に入っているのはLUFS(音量の平均値?)を指定するとそれに合わせてマスタリングできる機能です。 投稿サイトによって決められている最適なLUFSがあって,それを超えてしまうとサイト側で自動で圧縮され元のダイナミクス(抑揚)が失われてしまいます。 ちゃんと知識が無いと出来ないのですが,これを何も考えずのはマジでヤバいです。(ちなみにぼくは人力では無理です)
ちなみに有名歌い手であるめいちゃん氏も使っているようです。(これを見て買った)
比較
ということで,大昔に録音してMIXした音源と最新の技術を駆使した音源を比較してみます。
昔のカスMIX版
最新MIX版
もちろん,両方とも同じ録音音源です。 純粋に自分のMIX力が上がっている面もあるので単純比較は出来ませんが,明らかに後者のほうが聴きやすいですね。
一応,使ったプラグインを全部列挙しておきます。
有料
- Melodyne [Celemony] (ピッチ補正。ハモリも実はこれで作ってる。ハモリは録音してないってこと。)
- Nectar 3 Plus [iZotope]
- Relay [iZotope]
- JJP Vocals [Waves] (エンハンサー。なんか差すだけでボーカルに締まりが出る。こいつもやばい。)
- Ozone 9 [iZotope]
無料
- Room041 [AnalogObsession] (リバーブ)
- TAL Reverb 4 [TAL-Togu Audio Line] (リバーブ)
- Cocoa Delay [Andrew Minnich] (ディレイ)
- ReaPitch [Cockos] (インスト音源のキーを下げるために使った。Reaper DAWに付属。)
- kHs Bitcrush [Kilohearts] (ビットクラッシャー。ラスサビ前に使った。)